コロナ禍とほぼ同時期に訪れた、第三次サウナブーム。
未曽有のウィルスに混乱する世の中であっても、人々は快適に蒸されることをあきらめなかった。
安心してサウナに入りたい…そんな大衆の想いを背に、立ち上がった有識者たちが世に生み出したシン・サウナ「貸切サウナ」が、新時代を迎えようとしていた。
よろづや時代の、幕開けである。
……プロジェクトX風にお届けしました、置いてけぼりにしてすみません。(若者には伝わらないかもしれない😿)
テンションが良くわからなくなる程によいサウナを見つけた、ということです。
今回ご紹介するサウナは、長野県の湯田中温泉にあります「信州湯田中温泉 よろづや」さん。
ラグジュアリー感漂うこの空間は、今年の2月にオープンしたばかりのプライベートSPA「梵」(ぼん)。
なにが凄いって、貸切温泉にサウナが2種類もついてきちゃうんですよ!!こんなの前代未聞じゃない!?
しかも、しかもですよ…
荘厳、という言葉がしっくりくる登録有形文化財のお風呂まであるんです。このお風呂、お宿に宿泊された方は実際にお風呂として利用できちゃうので、ぜひ宿泊して体験して欲しい…!
ということで、早速詳細レポートしていきますね♪
もくじ
よろづやへのアクセスは、東京から車で約2時間半。私たちは今回電車を利用しました。
長野駅から特急電車に乗り換え(※乗り換えはJRの改札を出て、地下にある長野電鉄乗り場から)て、特急電車にゆられていくことにしました。
駅改札前にキノコやブドウが売ってて最高だった…
車窓から見える山々や果樹園など、これぞ長野!な景色を友人と一緒に目にすることが出来るのが電車旅の魅力です。この日の列車は臨時編成の観光列車仕様で通常よりのんびり運行になっていて、車両の一部分で特別なお弁当を食べられたり、車掌さんか歌ってくれたりしました!
通常の特急列車であれば、長野駅から45分ほどで湯田中駅に到着します。
湯田中駅からよろづやさんまでは、徒歩7分。15:00~18:30までの間は、お迎えもしてくださいます。(※要事前連絡)
ということで、よろづやさんに到着!早速中に入っていきましょう。
一歩足を踏み入れると、そこは別世界。
空間そのものがアートのような、圧巻の佇まいに思わず息がこぼれます。
年月とともに味わいを増す「松本民芸家具」をはじめ、代々受け継がれたという調度品が醸し出す「レトロモダン」な雰囲気は、これからの滞在が素敵なものになることを確信させてくれます。
夕日の差し込むお部屋の情緒たるや…!ぼんやりと吉永小百合さんが見えてきそうじゃありません?
遊びごころあふれる、りんご型のニッチも可愛い。実は最近覚えたんですけどね、玄関付近にある飾り用の棚のことを「ニッチ」っていうんですって。「ニッチな産業」とかいいますけど、きっと隙間とかそういった意味合いなんでしょうね。(自己完結)
プライベートSPA「梵」でのお待ちかねサウナ体験は、驚異のおもてなしからスタートします。
MOKUタオルにサウナハット、バスタオルにteteraのファーローブまで、無料で貸し出しをしています。飲み物は冷蔵庫の中にマッチとビールという完璧セットが入っていて、こちらもサービス。
アルテミスの薬草店が手掛ける水溶性サウナアロマ「tsuki to taiyou sauna scent」は、3種の中からお好きな香りをチョイス、ハーバルロウリュで至福のご褒美タイムを。
マッサージチェアまであるんですよ。しかもこれ、手のひらやふくらはぎをぎゅぎゅ~っとしてくれる機能付き。サウナ前に全身ほぐしてもいいし、蒸されてからのご褒美マッサージも最高。
そしてこの床の素材、わかります?新しい温浴施設などで見かける、サラッとべたつきにくくて凹凸が感じられるあの素材です!快適に過ごすための配慮がこれでもか!っていうくらい詰め込まれています。
興奮のあまり浴室にたどり着くのに時間を要しましたが、ようやく浴室へ!
目を惹くのは中央に鎮座する丸形浴槽。こちらは山水を使用した水風呂で、水深は60cmほど。ちょうど肩のあたりまで水位がくる絶妙な深さです。水温は季節によって変化するそうで、私が利用した9月上旬は体感20℃ほど。
私は水風呂に無理なくゆるゆると入っていられるこの温度が大好きです!シャキッと冷たい水風呂がお好みの方は冬がおススメ!2月には14℃以下になるそうですよ♪
そんでもってこの、頭上から降り注ぐリング型のシャワー、これがまた優しい水圧なんです!
頭に、肌に、そして水風呂にふわりとした動きをもたらすリングシャワーの優しさの秘密は、自然落下なのだとか。なんのこっちゃとお思いの方、私なりの解釈で説明しますぞ!
水圧の高さって、水の勢いに対して出口が狭いと、そこに圧が加わってビャー!!っと勢いがでますよね。
このリングシャワーは、水がこぼれて重力で自然に落下していくような造りになってるので、やさしい雨が肌を伝うような感じがするんですわ。たぶん。きっと。
強い水圧がお好きな方は、オーバーヘッドシャワーとハンドシャワー、どちらも備えた洗い場でのクールダウンもできますよ。ヘッドが高い位置にあるから、サウナ後の汗もしっかり洗い流せるし背の高い人にも◎
さて、では2つのサウナに入っていきます!
左側がロウリュサウナ、右側が温泉スチームサウナです。まずはロウリュサウナから!
階段ベンチの2段目がL字型のロウリュサウナの熱を生み出すのは、フィンランド製のMISAストーブ。温度は90℃越えオーバーですが、肌表面がひりひりしたり、呼吸のしづらさを感じない「心地の良い熱」を感じられるサウナです。
一方で、ロウリュすると一変。ストーブや天井の距離が近い分、爽快なアチアチ蒸気がおそってきます!アロマの香りがしっかりと感じられるように温度管理されているので、ロウリュサウナ初心者でも安心して瑞々しい香りを楽しむことができますよ♪
窓からは外の様子を確認できるので、グループ利用の際にもタイミングがはかりやすかったり、ファミリー利用時にも安心ですよね。
さて、お次は温泉スチームサウナの扉を、オープン!!
写真では室内の様子がよくわからないくらいに、たっぷりのスチームで満たされていますぞ!
撮影のためにいったんスチームを逃がしてみると…
こちらは平行2段ベンチタイプでした!約50℃と無理なく入っていられる気持ちいい温度で、温泉スチームとヒノキの香りが最高すぎる…。
温泉は美肌の湯ともよばれる「低張性弱アルカリ性」、美肌の湯×スチームサウナで毛穴の奥まで美人になれちゃいそうですよね。
ごろんと横になれるふかふかマットや、リクライニングチェアで外気浴もできちゃいます。このマット…かなり気持ちいいので、ぜひゴロンしてみてほしい!
サウナ→水風呂からの休憩時間って、気持ちよくてついつい長くなっちゃいませんか?体が冷えるスピードも案外はやくて、気づいたらブルっとすることも。
でもここには温泉の入った湯舟があるので、冷え過ぎても安心!ゆっくり入っていられるやさしい温度なので、サウナに入れない体調の方とも無理なく一緒に過ごすことができます。
さらに!
美味しい自家製シロップでいただくかき氷は、どこで食べてもOK!
サウナで・温泉で・外気浴中にも食べていいんですって!
私じつは冬でもかき氷食べに行くくらいのかき氷好きなのですが、サウナの中で食べるかき氷…たぶんこの世で一番おいしいかき氷の食べ方な気がします。あついなかでひんやり出来ると、もうどこまでも行けそうな気がするんですよね。
かき氷シロップはみんな大好き王道イチゴと、苦さも感じる本格的な味わいのユズの2つ。どちらも凄く美味しいので、ぜひ食べ比べしてみてくださいね♪
プライベートSPA「梵」概要
定員:1~4名
料金:2名利用時、お一人様あたり 7,700円(税込)~
日帰り120分利用
- 6:00 ~ 8:00
- 9:30 ~ 11:30
- 12:00 ~ 14:00
- 14:30 ~ 16:30
- 17:00 ~ 19:00
宿泊120分利用
- 20:00 ~ 22:00
- 22:30 ~ 24:30
ご予約はこちらから!
梵は日帰り利用も可能ですが、ぜひ宿泊して有形文化財の「桃山風呂」も体験してほしい!
このお風呂は先々代から受け継がれるもので「日本一のお風呂を作りたい」という想いから作られたお風呂。
高い天井は、寺社仏閣を彷彿とさせる格天井。柱も木で作られていて、建築には宮大工さんが携わっているんだそう。めちゃくちゃカッコいい…!!
桃山風呂は外から見てもカッコいいんですが、この手前の水面部分…池かとおもいきや露天風呂なんですよ!!日常とは思えない景色、タイムスリップして豪族になったような気分です。
ちなみに…桃山風呂にもあるんですよ、和風サウナ(蒸し風呂)が!
こちらもたっぷりのスチームで、体の芯からポッカポカに♪
桃山風呂の利用は宿泊者限定で、男性が15:00~21:30、女性は22:00~9:30の時間帯に入浴可能です。
朝には桃山風呂見学ツアーも実施されていて、桃山風呂の裏話や写真撮影もできる大満足のツアーでした♡
現在よろづやさんでは、桃山風呂70周年記念のフォトコンテストを実施中です。商品にはなんと、宿泊券やサウナ利用券も…!素敵な写真を投稿して、よろづやさんを再訪できるまたとないチャンス、ぜひご参加ください!
【ホームページ】https://yudanaka-yoroduya.com/
【所在地】長野県下高井郡山ノ内町平穏3137
【アクセス】
電車:長野電鉄長野線・湯田中駅より徒歩7分
車:上信越道 信州中野IC.より約15分
【チェックイン/アウト】IN15:00~/OUT~10:00