久々にサウナ投稿でございます。
今回ご紹介するのは、長崎県諫早市にあります「ベストパワーランド御湯神指し」…名前からして強そうな感じですが、中身もめちゃくちゃパンチの効いた施設でした。
なんか色々と衝撃的だったので、ノンフィクションに近いフィクションで好き勝手面白おかしく書いてお届けしようと思いますので、「どこまでホントなんだろ(笑)」くらいの感じで読んでくださいね。
長崎空港で友人と合流し、車を走らせること45分。
のどかな道が徐々に姿を変え、植物の主張が色濃くなってくると到着が近い合図です。
この画像は友人が事前に送ってくれた、ベストパワーランドまでの道の様子です。車が離合するのは厳しいレベルの山道は運転に不慣れな自分には堪えますが、5~10分ほどの辛抱です。対向車がないことを祈りながら進みます。
こちらが本日の目的地「いのちのサウナ」御湯神指し・ベストパワーランド。呼び名大渋滞中。
建物周辺には焚き火で感じるような、木の燃える香りがはっきりと感じ取れます。
入り口のかわいいイッヌが「本当に行くんですか…?」といわんばかりの表情でこちらを見ている気がしますが、見て見ぬふりをして中へと進みましょう。
料金体系はいたってシンプルな二択。
- サウナコース 2,800円(税込)
- 漢方燻製コース3700円(税込)
サウナに加えて、よもぎ蒸しを体験できる「漢方燻製コース」を選択し、ハスキーボイスの女将さんに希望のコースを伝えます。
浴室の入り口前には神社のような本坪鈴と鈴緒。そして壁には長年にわたりいぶされたような煤のあと。雰囲気抜群すぎて圧倒されちゃいます。
のれんには「サウナ來磊」の文字。なんてことだ、また名称が増えた。
女将さんがサッと利用方法を説明してくれますが、視覚と聴覚の情報過多で脳内の処理が追いつかず、話がまったく頭に入ってきません。
覚えてる範囲でざっくりいうと
- まずお風呂で洗髪と洗体
- バスタオルを巻いてサウナ室へ
- サウナ入る時は扉をノックして、返事が返ってきてから入ってね
- 1回めはスタッフに「はじめてです」って伝えてね
- サウナに10分入ったら、シャワーで汗流して休憩してね
- 2回目のサウナから休憩がおわったらよもぎ蒸しするよ
- サウナに入る回数は絶対に3回までにしてね
- 水風呂は最後のサウナが終わってから入ってね
- ロッカーの中にガウンが入ってるけど着ても着なくてもいいよ
…覚えられねぇので、友人同士で記憶をたどりながらなんとか利用していきました。記憶力良くなりたい。
浴室はこの画像を反転させたような造りで、温浴槽と冷水槽が1つずつのシンプルな造りです。
お湯は熱すぎず、ぬるいまでも行かないくらいのゆったりと入っていられるいい温度でした!
1つ謎だったのが、窓のそとにポツンと「洋式便器」が鎮座していたこと…。壁で囲われている訳でもなく、当たり前の顔して洋式便器が置いてあるんです、外に。謎すぎる。
窓に一番近い洗い場に座らないとわからないんですが、その洋式便器にもし人が座っていたら、確実に洗い場の人と鏡越しに目が合う謎仕様。
あの洋式便器は色んな意味で見えていいやつなのか…?もしやこの世のものではないのか…?
深まる謎に激しく動揺して心拍数があがったところで、しっかりお水をのんでいざサウナへまいりましょう。
扉をノックしてしばらくすると中へ案内され、全身をすっぽり覆えるサイズの麻袋を被ります。
ドーム型のサウナ内では薪が継続的に燃やされていて、火を囲むように床面に麻袋が敷かれています。
姿勢を低くしてサウナ内を慎重に移動し、うつぶせになって寝ころび10分間の蒸されタイムがスタート。スタッフさんがキッチンタイマーで測ってくれています。
炎の熱が麻袋のすきまを通って肌表面をしっかりと温めていきます。
画像ではサウナ上部に煙がたまり、雲海のようになっているのが見て取れますが、目視で確認するのは至難の業。
ペロっと麻袋をめくり、炎をしっかりと見ようと試みますが、麻袋がないと熱がダイレクトにドーン!とくる上に、カラカラッとした空気で喉や鼻腔の水分が一瞬にして蒸発するような感覚に。
うつぶせの体勢で床と腕のすきまを作り、ひっそりと呼吸。
床から伝わってくる熱を感じながらも、生命の危機を感じるほどの状況ではないことにホッとします。「いのちのサウナ」は「命がけで入るサウナ」という意味ではなさそうです。
麻袋ごしにゆらめく炎。パチパチひびく薪の音。頭からゆっくりとながれた汗が、頬を伝って顎先まで落ちていきます。
この「サウナ來磊」は、男女一緒にはいるスタイル。私にとっては生まれて初めての混浴なのですが、麻袋をかぶるので男女で一緒に入っている感はほぼ無く、ときおり聞こえてくる咳で「あ、男の人いるんだ」とおもう程度です。
念のため、サウナに出入りする際はバスタオルでしっかり体を覆いましょうね。
ピピピ…とアラーム音のあとに、スタッフさんが時間だと教えてくれて1セット目が終了。浴室のシャワーで汗を流し、水分を拭きとって休憩です。
休憩はこちらのでっけぇベット。奥にある薄い毛布をシーツ代わりにし、厚い毛布を上からかぶって横になります。
ごめんなさい、怒られることを承知でいいますが、私は「野戦病院みたいだな」とおもってしまいました。誠にごめんなさい(2回目)。
そんな野戦病院で休憩しながら(反省していない)、輻射熱でしっかり体があたたまるとはこういう事なのか!と実感するアタクシ。
薪ストーブのサウナでは輻射熱がうんぬんかんぬんというのは知っていましたが、毎回必ず水風呂に入ると私が大事に蓄えた脂肪が急激に体を冷やすんですよね。
「輻射熱=体が冷えにくい」みたいな方程式、わかったようでわかってなかったかもしれないな、と思って。
でも今回は最後まで水風呂がおあずけなので、ゆーっくり血流が通常にもどっていくし、私の固定資産である脂肪もゆっーっくり熱を放出していく。
水風呂に入れないなんて…と思っていましたが、これはこれでめちゃくちゃ気持ちいいなぁと思いました!
私の友人はこのサウナを夏場に体験したそうですが、その時はちょっと熱中症っぽくなっちゃったそうなので、のぼせやすい方や心配な方は暑すぎない時期がいいかもしれませぬ!
そんなこんなで2セットをこなしたあとは、よもぎ蒸し。
バスタオルを巻いて座り、マントをかぶせた後にはバスタオルを回収してくれます。裸の状態で、穴の開いたイスに座ったら準備OKです。
先ほどのハスキーボイスがステキな女将さんが来て、3人横並びにすわった私たちのイスの下に、「これはね、ヨモギです。燃え尽きるまで25分から30分くらいかかります。」と説明しお灸の入ったお皿を置いて行きます。
左隣の友人のセットが完了したあと、真ん中にすわった私のお皿をセットする際に「これはね、ヨモギです。燃え尽きるまで25分から30分かかります」。
1分前にすぐ隣で説明していたのを勿論聞いている訳ですが、女将は初めて説明するような雰囲気で話すので、こちらも初めて聞くような雰囲気で「よもぎ…!」「25分…!」とリアクションします。
そして私の右隣りの友人にも勿論「これはね、ヨモ(以下略)」。友人はうんうんと頷くタイプのリアクションで応戦。…絶対にわらうもんかと思いながらも、非日常空間といのちのサウナ2セットに笑いのツボが馬鹿になっており、奥歯をぎりぎり噛みしめながらどうにかその場をやり過しました。あぶねえ。
よもぎ蒸し体験自体はこれは2回目。はじめてのよもぎ蒸しは蒸気浴に近く、全身が蒸気でつつまれて滝汗をかいた覚えがあります。
一方こちらは「漢方燻製」とコースにうたっているように、お灸の煙を皮膚や毛穴からとりこむタイプだそうで、マントの中はさほど熱くありません。煙がどんどんとたまっていき、じっくりと燻される感じです。
女将がときどきお皿の様子を見に来てくれて、火種が弱まっているとフゥフゥとゴッドブレスを吹きかけて火力を調整してくれます。
お皿を戻しては毎回「熱くないね?」と確認してくれるのですが、正直めっちゃ熱い。局部がめっちゃ熱い。のに、熱いと言えない私。(言ってください)
苦肉の策で、煙が当たる部分(俗にいうVIO付近)に手をあてフタをする様たるや、いとおかし。
そんなこんなで素直になれないまま30分がすぎるころ、いい塩梅に汗をかき漢方燻製は終了しました。
汗を流し、3回目のサウナを済ませるころには、体と髪にしっかりと煙の香りがついています。水風呂前にもう一度洗髪・洗体をすませ、満を持して水風呂へ。
水風呂は冷たすぎない優しい温度。サウナイキタイによれば20℃くらいだそうな。
底のほうにひんやりと冷たい水がたまっていて、上のほうはぬるめ。この感じ、私知ってる。「昔の追い炊き」だ…!
現代っ子にはなじみがないかもしれないけどね、昔のお風呂は上にあっちいお湯がたまっててね。かき混ぜずにドボンとはいろうものなら、深部にたまった冷水が否応なしに体温をうばっていったものなんだよ。懐かしいねぇ。
面白おかしく書かせてもらいましたが、女将さん・若女将は写真を撮らせてくれたりこの後の予定を聞いてくださったりと、とてもやさしく気さくな方々なので安心して利用してください。(サウナ守スタッフさんはとてもご機嫌ななめでした)
湯治目的に訪れる方もいて、確かにこのサウナを体験したあとめちゃくちゃ元気になった気がします。
療養のために利用されている方もいらっしゃるので、そういった方のご迷惑にならないように、感想共有などは帰りの車内でたっぷりしましょう!
誰かにこの体験を共有したくなる、強烈な印象をもたらすサウナなので、今回久々にブログにまとめてみました!
一点注意点があるとすれば、煤がつくかもしれないので履いていく靴下は二軍がおススメです。
それでは、また♪