こんにちは、サヲトメです。
先にお伝えしておきますが、今回の記事はサウナの話じゃありません。(ごめんなさい)
早いもので、千葉県松戸市から鹿児島県伊佐市にお引越しして3週間ほどが経ちました。
伊佐市は「鹿児島の北海道」といわれるほど、寒さの厳しい地域。この3週間のあいだに、朝方マイナス1℃になる日もありました。
寒さはこれからが本番のようで、雪国秋田出身の私も恐れおののいております。
伊佐は盆地で、朝には霧や霜がおりることが多く、「伊佐の朝は白い…!」と幻想的な景色に感動する日々を過ごしています。
さて、以前私が鹿児島へ移住するご報告をした際、移住後の展望をそこまで詳しくお伝えできていなかったと思いますが、伊佐市の地域おこし協力隊として活動することになりましたのでご報告いたします。
地域おこし協力隊とはどんなものなのか、どういった暮らしをしているのかなどをお伝えすることで、地方移住を視野に入れている方のご参考になれば幸いです。
もくじ
地域おこし協力隊とは?
地方自治体が都市地域からの移住者を『地域おこし協力隊員』として任命し、農業・漁業への従事、地域の魅力PR、お祭りやイベントの運営など、様々な地域協力活動を行いながらその地域への定住・定着を図る総務省の取組です。
「ニッポン移住ナビ」より引用
各市区町村単位で採用される、移住者定住を目的とした制度です。
概ね1~3年の間、地方自治体の委託により地域に携わる活動をしていくことになります。
どんなことをするのかは自治体により様々ですが、大きく分けると「ミッション型」と「フリーミッション型」に分かれます。
私の主観を交えてそれぞれの特徴を述べるならば、
どちらが良いとか悪いとかはなく、シンプルに自分のやりたいことや、地域に役立てられそうなことがマッチするものを選ぶと良いかと思います!
伊佐市の今年度(令和4年度)の募集は2種あり、いずれも「ミッション型」にあたるものでした。
①工芸ものづくりの活動業務
②伊佐市の魅力向上と情報発信に関する業務
私は②の募集をみて、このブログやwebライターとしての経験を伊佐市に役立てていけるのでは!?と応募することにしました!
先にお話ししたとおり、自分のスキルを活かせそうなミッションだったことも1つなのですが、一番は今後暮らしていくにあたり「地域の方とつながりたかった」から!
一移住者としてよりも、協力隊としての役割をいただいて活動したほうが、地域の方に私がどんな人か知ってもらい安心していただけるのでは?と思いました。
自分で自分の事を話したり、知ってもらうって結構大変なこと。
実は隠れ人見知りの私にとっては、地域おこし協力隊という役割をいただくことで、人と繋がることにより積極的になれると考えました。
ご縁があり移住した鹿児島県伊佐市。地域の方と繋がることは、これから暮らしを続けていく上でもすごく大切なことです。
地域の魅力発信に自分のスキルを少しでも役立てながら、地域の方に自分の事を知ってもらえる「地域おこし協力隊」は、凄くありがたい制度だと感じています。
そして伊佐市の地域おこし協力隊は、活動に支障のない範囲において副業が認められています。(※副業の可否は自治体により異なります)
つまり…webライターのお仕事も副業として続けられる!!バンザイ!!
地域おこし協力隊としての活動期間は最長3年間と限られていますが、この期間は卒隊後にその地域に定住するための土台づくり、準備期間でもあります。
卒隊後にその地域で起業をする方も珍しくないそうで、協力隊の活動をしながら今後の展望を考える、大切な期間になります。
さて、気になる地域協力隊のお給料や待遇についてですが、これも自治体によって様々です。
月給はおおよそ20万円のラインを前後している印象です。
そこに、家賃補助や引っ越しの初期費用、車両借り上げ費用などの補助があったりなかったりするのですが、個人的には月給プラス補助を考慮すれば十分に暮らしていける給与水準だと感じています。
固定費の中でも大部分をしめる「家賃」ですが、首都圏と比較しても家賃はぐっと抑えられます。
参考までに不動産サイトで伊佐市の賃貸物件を見てみると、全14件のうち最安が2.5万(2K築31年)最高が4.4万(1R築7年)でした。(※2022年12月時点)
家賃補助のある自治体であれば、自己負担額ゼロなんてこともありえます。
先に挙げた家賃のように、首都圏と比較して安いものや高いもの、新たに生まれる費用や支払いがなくなった固定費もあるのでご紹介していきます。
肉・魚・野菜等の食料品は首都圏よりも格段に安いと思います。
とくに野菜は、野菜の無人販売所がいたるところにあり、「今日はどんな野菜が並んでるのかな?」と宝探し気分でチェックするのが楽しいです!
カボチャ・大根・玉ねぎ・白菜・ピーマン・キャベツ・ごぼう・人参・里芋・サツマイモ・じゃがいも…ぜーんぶ100円!まさにお野菜天国です。
また、ご近所さんや親せきからの頂き物などもあり、食費は以前よりも低く抑えられそうです。
逆に首都圏より高いと感じるのはガソリン代。やはり車がないと、にっちもさっちもどうにもブルドックです。(急なフォーリーブス)
車に乗る頻度が格段に増え、どこにいくにも車は必須。去年ひーこら免許とった甲斐がありました。
伊佐市のとあるガソリンスタンドでは、レギュラー168円…!千葉では150円台、クーポン駆使したら140円台後半で入れられていたのに比較するとなかなかの値段差です…!!
高速道路のインターチェンジがある隣町では160円と、伊佐市よりも安かった…運搬コストがかかるぶん、高くなってしまうのかもしれませんね。
ただ、車の燃費は上がりました!都市部に比べて信号や渋滞が少ないため、移住後3週間で16.1→16.5リッター/㎞に…!これは嬉しい!
移住して新たに発生した固定費もあります。
私は夫の祖母の家に住ませていただいていますが、汲み取り式トイレを水洗トイレにする際に設置した「合併浄化槽」というものが付いています。
トイレからの汚水やキッチン・シャワーなどの生活用水を微生物・バクテリアなどの力を借りてキレイな状態にして排水する装置です。
従来の汲み取り式と違い、年に1度分解しきれなかった固形物をバキュームカーに吸い取ってもらうのだそうです。
この合併浄化槽の毎月の点検費用として、毎月3,000円程度が必要です。住む家によっては、こういった「新しく発生する費用」も視野に入れておく必要があります。
無くなった固定費は水道代です。
私の住まいは地下水のため、水道料金はかかりません。以前は平均3,000円/月ほど支払っていたので、浄化槽と水道でプラスマイナスゼロに。(ほっ)
移住や地域おこし協力隊に興味が出てきた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
ということで、地域おこし協力隊になるためのステップについてもさっくりお伝えしておきます!
地域おこし協力隊は、自治体によって募集時期や採用条件が異なります。
「このエリアに住みたい!」と決まっている方は、その市町村が運営するホームページのなかの、移住に関わるページなどをブックマークしてチェックしておきましょう。
エリアは決めていないけど、移住を視野に入れている方には以下のようなサイトを参考に探すのがおススメです。
気になるエリアが決まったら、現役隊員や卒隊した先輩隊員の声もチェックしてみましょう。
SNS等を利用して情報発信をしている先輩たちから、地域での活動や暮らしの様子をうかがう事が出来るかもしれません。
自治体によっては、市報などに地域おこし協力隊の活動を紹介するコーナーを設けている場合もあるので、WEB版などがあれば目を通してみるのもいいと思います。
選考ステップは書類選考、zoomによる面談、現地での対面面接(最終選考)が一般的です。(zoom面談は無い場合もあります)
自治体が用意したオリジナルの応募フォーマットを用いる場合と、一般的な履歴書・職務経歴書・論文などを提出する場合など、自治体によってさまざまです。
選考する役所の方にとっては、その書類に記載されたすべてがその人を判断する重要な情報になります。自己PRや志望動機はスペースを増やしてでも情報をモリモリに盛り込み、自分のことを知ってもらいましょう!
私はSNSのIDや当ブログのURLも記載しました。
採用されたあかつきには、地域の魅力を対外的なPRも大切になってきます。「今すぐではないけど、いずれ地域おこし協力隊に応募してみたい」と思っている方は、自己紹介ツールにもなりえる情報発信を始めてみるのもいいかもしれません!
私の場合のお話になりますが、面接ではこれまでの職歴や仕事をする上で大切にしてきたこと、志望動機などについての質問をいただきました。
対面での面接はとても緊張しますが、自分を知ってもらうための場なので、取り繕うことなく正直に気持ちをお伝えしたらいいと思います。
どうしてその自治体で、なぜ地域おこし協力隊として活動したいのかをしっかりと整理して臨みましょう。自分の考えがまとまってさえいれば、その想いをそのままお話しするのは難しいことではありません。
また、実際にその地域に暮らし・働いている方たちの雰囲気に触れることが出来る貴重な機会でもあります。
わたしは地域おこし協力隊採用の可否に関わらず、伊佐市に移住することが決まっていましたが、面接を終えたのち伊佐市で暮らすことが更に楽しみになりました。
コロナ禍で地方移住を選択する人が増えてきたそうですが、政府も「2027年までに東京からの移住者年1万人を目指す」「地方での起業を2027年に約1,000件」などの具体的な数値目標を発表しました。
地方移住がさらに盛り上がりを見せるかもしれませんね!
わたしも「鹿児島県伊佐市」に移住したくなる・遊びに行きたくなるような情報発信に役立てるよう、1日1日を大切に活動していきたいと思います。
長文をよんでくださり、ありがとうございました!